エーザイは11月16日、同社の新規抗癌剤「HALAVEN」(一般名:エリブリンメシル酸塩) 注射剤が転移性乳癌の適応で米国で承認されたと発表した。HALAVENは、前治療歴のある転移性乳癌に対し、単剤で統計学的に有意に全生存期間を延長した世界初の抗癌剤だという。

 HALAVENは、同社が創製・開発した非タキサン系微小管ダイナミクス阻害剤で、海洋生物であるクロイソカイメンから単離された天然物ハリコンドリンBの合成類縁化合物。今回米国で承認された適応は、アントラサイクリン系およびタキサン系抗癌剤を含む少なくとも2種類の癌化学療法による前治療歴のある転移性乳癌。

 HALAVENの承認は、グローバル第III相試験であるEMBRACE試験の結果に基づくもの。同試験では、HALAVEN投与群が、主要評価項目である全生存期間中央値を、治験医師選択療法施行群との比較で、統計学的有意差をもって2.5カ月延長した(全生存期間:13.12カ月 対 10.65カ月、p=0.041)。

 同剤は米国以外にも、転移性乳癌の適応で日本、欧州(EU)、スイス、シンガポールで承認申請中だ。このほか、新たな適応の拡大を目指し、前治療歴の少ない難治性乳癌、非小細胞肺癌、肉腫、前立腺癌など、他の癌種についても単剤での後期臨床試験が進行中だという。