米MannKind社は2010年10月19日、メラノーマ・ワクチンMKC1106-MTのフェーズ2試験で、最初の患者に対する投与を行ったと発表した。

 オープンラベルの多施設フェーズ2試験は、Simon法に基づく2段階設計となっている。第一段階では、転移がリンパ節に限られているメラノーマ患者19人を登録する。最終的には登録患者数が44人になる可能性があるという。

 目的は安全性と忍容性、免疫反応と臨床反応の評価にあり、主要エンドポイントはRECIST効果判定基準に基づく客観的奏効率に、2次エンドポイントは、6カ月と12カ月の時点の無増悪期間、無増悪生存率、全生存率などに設定されている。治療に反応した患者の追跡は最後の投与から1年間行われる予定だ。

 MKC1106-MTは以下の3成分からなる。まず、どちらもメラノーマ細胞で高度に発現されているMelan A(自己細胞障害性リンパ細胞により認識されるメラノーマ特異抗原)とチロシナーゼ(メラノーマの分化に重要な役割を果たすメラノーマ特異抗原)の遺伝子の一部をコードするDNAを組み込んだプラスミド、それら抗原の標的部位と相似の配列を用いて合成したMelan Aペプチド、そしてチロシナーゼ・ペプチドだ。T細胞の抗原曝露を最大化するために表在リンパ節に注入するが、投与にはプラスミドでプライムしペプチドでブーストする方法が用いられる。

 先に行われたフェーズ1試験では、複数回のリンパ節内投与の忍容性は高いこと、主要エンドポイントに設定された免疫反応が誘導されたことが明らかになっている。さらに、メラノーマの転移がリンパ節に限定されている患者群の客観的奏効率は、この治療の有用性を示唆した。フェーズ1試験の最終結果は、2010年6月に開催された米臨床腫瘍学会(ASCO)でポスター発表された。