独Bayer Schering Pharma社は、開発中の抗癌剤「Alpharadin」(塩化ラジウム223)の骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)患者での血液毒性の発現頻度が低い可能性をこのほど明らかにした。放射性医薬品であるため、血液毒性が懸念されていたが、その可能性は低そうだ。

 Alpharadin(塩化ラジウム223)は、骨転移を有する癌患者の治療を目的として開発中のアルファ線放射性医薬品。カルシウムの類似作用をもつアルファ線放出核種の化合物だ。骨転移を有するCRPCの患者を対象としたフェーズ2試験で全生存期間を4.5カ月延長することが明らかとなっている。

 今回の見解は、CRPC患者を対象にしたフェーズ1試験、フェーズ2試験の統合解析の結果、示されたもの。Alpharadinによる治療で、好中球減少症、血小板減少症、貧血といった血液毒性の発現頻度は低かった。試験に参加した患者のうち、グレード4の血液毒性が認められた患者は1%未満、グレード3の貧血は約4%、グレード3の血小板減少または白血球減少は3%以下だった

 Alpharadinは、現在、骨転移を有するCRPC の男性患者を対象に、無作為化二重盲検プラセボ対照比較国際フェーズ3試験(ALSYMPCA)で、反復投与による効果と安全性が評価されている。フェーズ3試験の主要評価項目は、全生存期間。また、乳癌を対象として臨床的有用性の可能性を評価している。