転移性乳癌患者に対するファーストラインまたはセカンドラインとして、4週間を1サイクルとしてカペシタビン(X)とパクリタキセル(P)を併用投与する方法は、ホルモン受容体の状態、治療のライン、年齢に関わらず有効であることが明らかとなった。有効性は他のXP投与方法と同等で、副作用は手足症候群が4週間1サイクル法の方が少ない傾向があった。また、手術から初再発までの期間(Disease Free Interval;DFI)が2年以上の患者の方が、2年未満の患者よりも有意に無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)が長かった。KBCSG(近畿乳癌研究グループ) が行ったフェーズ2試験の結果明らかとなった。

 成果は10月1日から3日に米国National Harborで開催された2010Breast Cancer Symposium(ASCO Breast)で独立行政法人国立病院機構大阪医療センターの増田慎三氏が発表した。

 カペシタビンを4週間を1サイクルとして投与する方法は、日本で普及しているパクリタキセル毎週投与法(4週を1サイクルとして1日目、8日目、15日目に投与)とスケジュールが一致するため、管理がしやすく、さらにベバシズマブ(2週ごとに投与)との併用療法を考えると投与サイクルが一致するという利点がある。

 フェーズ2試験では、43人の転移性乳癌患者を対象に4週間サイクルでカペシタビンは1日目から21日目まで1日2回825mg/m2投与され、パクリタキセルは1日目、8日目、15日目に80mg/m2が投与された。患者の年齢中央値は57歳(35-73)でDFI中央値は2.9年(2.2-5.4)、転移巣は肝臓が21人、肺が6人、リンパ節が10人などだった。33人がホルモン受容体陽性だった。

 試験の結果、完全奏効(CR)が1人、部分奏効(PR)が19人、6カ月以上の安定状態(SD)が5人で、奏効率は46.5%(95%信頼区間 31.6-61.4)、臨床利益率が58.1%(同43.3-71.6)だった。PFS中央値は8.4カ月(同7.2-11.2)で、全生存期間中央値は23.2カ月(同17.0-37.2)となり、過去に報告されている3週間を1サイクルとするXP療法と同等の効果が確認された。また、PFS、OSはDFIの差だけが有意に差が見られたが、ホルモン受容体の状態などでは有意な差は見られなかった。DFIが2年以上の患者ではPFS中央値が10.0カ月、OS中央値が37.2カ月だったのに対して、DFIが2年未満の患者ではPFS中央値が2.4カ月、OS中央値が9.9カ月だった。

 グレード3以上の副作用は、白血球減少症が11%、好中球減少症が27%、手足症候群が9%、倦怠感が6%に認められた。手足症候群は既報の3週間サイクルXP療法に比べて少ない傾向があったが、他の副作用は同等だった。