HER2陽性の転移性乳癌患者のファーストラインとして、トラスツズマブベバシズマブドセタキセルの併用が有効である可能性が明らかとなった。フェーズ2試験の予備的な解析の結果示されたもの。成果は10月1日から3日に米国National Harborで開催された2010Breast Cancer Symposium(ASCO Breast)で米Ohio State UniversityのB. Ramaswamy氏によって発表された。

 フェーズ2試験は、未治療のHER2陽性の転移性乳癌患者を対象に3週おきにドセタキセル75mg/m2(最初の4人の患者は100mg/m2で開始したが、2人の患者がグレード3の倦怠感、1人がグレード5の発熱性好中球減少症を起こしたため75mg/m2に変更)、トラスツズマブ6mg/kg、ベバシズマブ15mg/kg投与することで行われた。ドセタキセルは6サイクル終了時点で医師の裁量で中止することができた。

 患者の登録は2007年10月1日から開始され、現在までに18人の患者が登録され、16人で効果の評価が可能だった。18人の年齢中央値は52歳(38-71)。ホルモン受容体陽性患者が8人だった。

 完了サイクル数の中央値は5で、3剤併用の完了サイクル数中央値も5だった。

 抗腫瘍効果は、部分奏効(PR)が8人、安定状態が6人で、奏効率は44.4%となった。無増悪生存期間(PFS)中央値は55.9週(95%信頼区間 27.3-NA)だった。

 一方、副作用は多くのものがグレード1/2で、倦怠感、末梢神経障害、下痢、粘膜炎などが多かった。グレード3以上の副作用ではグレード3の倦怠感が4件と最も多かった。心毒性が注目されたが、無症候性の左室駆出分画率低下が1人で認められただけだった。