スイスNovartis社は9月24日、初発のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病CML)の慢性期の成人患者の治療薬として、ニロチニブの承認を推薦する欧州連合(EU)の肯定的意見を受け取ったと発表した。

 ニロチニブは、フィラデルフィア染色体陽性CMLのBCR-ABL遺伝子が産生するBcr-Abl蛋白のチロシンキナーゼを強力かつ選択的に阻害し、さらに変異したBCR-ABL遺伝子が産生する蛋白のチロシンキナーゼも阻害する薬剤だ。

 今回、欧州医薬品審査庁(EMEA)の医薬品委員会(CHMP)は、ニロチニブがイマチニブを上回る有効性を示した重要なフェーズ3試験(ENESTnd試験)の結果に基づき、ファーストラインでの適用承認を推薦した。CHMPの推薦を受け、欧州委員会(EC)は3カ月以内に最終決定を行う予定だ。

 ENESTnd試験では、初発のフィラデルフィア染色体陽性CMLの慢性期患者を、ニロチニブ300mgを1日2回投与する群、ニロチニブ400mgを1日2回投与する群、イマチニブ400mgを1日1回投与する群にそれぞれ割り付けた。

 18カ月時の分子遺伝学的寛解(MMR)率、細胞遺伝学的完全寛解(CCyR)率は、ニロチニブを投与した2群がイマチニブを投与した群を上回った。移行期または急性転化期に進行した患者もニロチニブを投与した群で少なかった。これらの結果は、今年6月の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で報告されている。

 なお米食品医薬品局(FDA)とスイス医薬品庁(Swissmedic)は、既に初発のフィラデルフィア染色体陽性CMLの慢性期患者の治療にニロチニブを承認している。日本では申請中だ。