血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)1、2、3の高度選択的阻害剤であるKRN951が、日本人において安全で効果も期待できることが明らかとなった。フェーズ1試験の結果示されたもの。9月22日から24日に大阪市で開催されている第69回日本癌学会学術総会で静岡がんセンターの山本信之氏によって発表された。

 KRN951は米国、欧州で腎細胞癌を対象にフェーズ3試験が2月から開始され、8月に患者登録が終了している。淡明細胞腎細胞癌を対象に海外で行われたフェーズ2試験で無増悪生存期間が11.8カ月と有望な結果が得られている。

 日本で実施されたフェーズ1試験は、21日間毎日KRN951を経口で投与し、7日間休薬することで行われた。KRN951の投与量は1.0mg(3人)または1.5mg(6人)とした。9人の患者が登録され、そのうち4人(すべて1.5mg投与)が腎細胞癌患者だった。被験者の年齢中央値は54歳。

 試験の結果、多く見られた薬剤に関連した副作用は高血圧で、9人中4人(うち2人はグレード3)に発現したが、降圧剤による制御が可能だった。用量制限毒性は見出されなかった。血中動態も海外のデータと同様だった。

 KRN951が奏効した患者はいなかったが、16週間以上の安定状態(SD)となった患者が5人いた。

 山本氏は日本人におけるKRN951の推奨用量は海外と同じ1.5mgであると結論した。