日本の肺癌取扱い規約(改定第7版、2010年3月)における画像分類の記述では、肺野の小結節の辺縁性状や結節内部の評価には高分解能CT(High resolution CT)を行うことが望ましいとされている。

 9月18日に開催された医学放射線学会のランチョンセミナー「肺の高分解能CT 過去の知見・現在のトピックス」で、大阪大学大学院医学系研究科放射線医学講座の本多修氏が、肺の高分解能CTの現状を解説した。

 まず、高分解能CTにおいては、コリメーション(1列分の幅)を小さくすることとhigh-spatial frequency algorithm(sharp algorithm;画像再構成関数)で画像再構成を行うことが最も重要なことだと指摘した。つまり2.5mmから5mmのスライス厚では高分解能CTとしては不適切であること、画像再構成関数による画質の差を、実際の画像を示して解説した。

 次に画像の形状について、一般に悪性結節の大半は辺縁が不整だが、良性結節は辺縁平滑で境界が明瞭であること、多角形状の結節は良性であることが多いことを紹介した。

 またCT技術の進歩により撮影時間の短縮が進むとともに、薄いスライス厚、多列化、検出器素材など検出器性能の向上により、全ての方向に対して、同じ空間分解能をもつイメージング(Isotropic imaging)が可能となり、コンピュータ支援画像診断(CAD)などへ応用されていることも紹介した。

 さらに分解能向上による被爆増加への対応として、AEC(Automatic Exposure Control)を用いたり、逐次近似法を用いた画像再構成が行われているという。