ペレチノイン(NIK-333)の1日当たり600mg投与が治癒切除を行った肝細胞癌(HCC)の再発を抑制できることを示した国内実施フェーズ2/3試験の結果が改めて発表された。9月10日から12日にカナダモントリオールで開催された第4回International Liver Cancer association(ILCA)年会で、Peretinoin Study Groupを代表して社会保険下関厚生病院院長の沖田極氏が発表した。

 同じ内容は、今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されている。ASCOではディスカッサントがネガティブ試験と評したが、沖田氏は「ネガティブな結果ではない。抗癌剤として評価されるとASCOのように評されるが、明らかにある特定の時期から600mg群だけ無再発生存曲線が直線になっており、ペレチノインの肝癌再発抑制効果が認められる。再発予防の評価には抗癌剤の評価とは別の考え方が必要だ」と語った。

 フェーズ2/3試験は国内41施設で、2005年3月から2007年3月まで患者登録が行われた。原発性HCC患者または最初の再発が起きたHCC患者で、治癒的切除を行った401人が対象。全員がHCV陽性患者だった。患者は1日にペレチノインを600mgを投与する群(134人)、1日にペレチノインを300mg投与する群(134人)、プラセボを投与する群(133人)に分けられ、最長96週間投与された。ペレチノイン600mg群134人のうち、安全性の評価には132人、再発抑制の評価には124人のデータが使われた。ペレチノイン300mg群134人のうち安全性の評価には131人、再発抑制の評価には126人のデータが使われた。プラセボ群133人のうち安全性の評価には129人、再発抑制の評価には127人のデータが使われた。

 試験の結果、追跡期間中央値2.5年で、ペレチノイン600mg群の1年無再発生存率は71.9%、2年無再発生存率は48.3%、3年無再発生存率は43.7%だった。ペレチノイン300mg群の1年無再発生存率は63.6%、2年無再発生存率は43.4%、3年無再発生存率は24.9%、プラセボ群の1年無再発生存率は66.0%、2年無再発生存率は42.3%、3年無再発生存率は29.3%となり、ペレチノイン600mg群で再発抑制効果が確認された。ペレチノイン600mg群のプラセボに対するハザード比は2年以上で0.27(95%信頼区間:0.07−0.96)と統計学的に有意に再発を抑制した。

 一方、ペレチノインの副作用として多く見られたのは尿中アルブミン、高血圧、頭痛だった。