米CytRx社は9月7日、進行性前立腺癌を対象に、デュアルキナーゼ阻害剤bafetinibのオープンラベルフェーズ2試験を開始すると発表した。

 「PROstate Advanced Cancer Treatment (PROACT)」と名付けられた同試験は、米国やインドの複数の医療機関で実施される。転移性ホルモン抵抗性前立腺癌で、化学療法による初回治療が不応となった患者およそ50人を対象に、bafetinibを毎日2回、経口投与する。エンドポイントは、治療前もしくは過去のデータと比較した前立腺特異的抗原の減少および無増悪生存の改善としている。

 Bafetinib (INNO-406)は、Bcr/AblとLynキナーゼをターゲットとしたデュアルキナーゼ阻害剤。ホルモン抵抗性の前立腺腫瘍では、ホルモン遮断療法を受ける前に採取した腫瘍に比べて、Lynキナーゼが過剰発現していることから、Lynキナーゼは腫瘍細胞の増殖や進行に関与していると考えられている。

 同社はbafetinibのハイリスクB細胞性慢性リンパ性白血病を対象としたフェーズ2試験のほか、脳腫瘍でのフェーズ1試験も計画中だ。

 bafetinibは日本新薬が創製した分子標的薬で、慢性骨髄性白血病(CML)の3次治療や難治性の急性骨髄性白血病(AML)に対する治療薬として開発された。2010年4月に、欧州ではCMLに対するオーファンドラッグ指定を受けた。また米国でもフィラデルフィア染色体陽性CMLを対象にオーファンドラッグ指定を受けている。