スイスHoffmann-La Roche社は8月27日、米食品医薬品局(FDA)がトラスツズマブ-DM1T-DM1)の迅速承認を拒絶したと発表した。

 Roche社は7月7日、米国で、HER2を標的とする薬剤や化学療法剤の投与歴を有する進行したHER2陽性乳癌患者を対象に、T-DM1の申請を行っていた。しかしFDAは、HER2の状態にかかわらず転移性乳癌に認められた利用可能なすべての治療法が試されておらず、迅速承認の基準を満たしていないと判断したという。

 T-DM1は、抗HER2モノクローナル抗体製剤のトラスツズマブに、微小管重合阻害剤誘導体であるDM1を結合させた抗体-薬剤複合体(ADC)。

 今後Roche社は、フェーズ3試験(EMILIA)を継続して実施し、2012年中期に全世界でT-DM1の申請を行う予定だという。Roche社はEMILIA試験の内容を修正し、無増悪生存期間(PFS)だけでなく、全生存期間(OS)も明確に評価する方針だ。

 日本について、中外製薬は申請の予定時期は明らかにできないとしている。