人種や性別にかかわらず、40歳未満の若年者で直腸癌が増加していることが、レトロスペクティブ研究で明らかになった。結腸癌の発症率は変わっていなかった。米Fox Chase Cancer CenterのJoshua Meyer氏(研究時の所属はNew York-Presbyterian Hospital/Weill Cornell Medical Center)らが、Cancer誌電子版8月23日号に発表した。

 研究グループは、癌登録システムであるSurveillance Epidemiology and End Results (SEER) で、1973年から2005年までに結腸癌あるいは直腸癌を発症した40歳未満の患者7661人のデータを用いて、結腸癌および直腸癌の発症率の変化を調べた。

 7661人のうち男性が52%、年齢別では35〜39歳が52%を占め、30〜34歳が28%、25〜29歳が13%、20〜24歳が5.2%、20歳未満が2.2%だった。また白人が75%、黒人が14%、アジア・太平洋諸島系が9.4%で、結腸癌の患者が67%を占めた。

 全体の発症率は結腸癌が10万人当たり1.11人、直腸癌が10万人当たり0.42人だった。年次推移は、結腸癌では変化はなかったが、直腸癌では増加し、結腸癌の年変化率が-0.2%だったのに対し、直腸癌では2.6%と増加した。

 時系列解析(joinpoint analysis)で年次推移の変曲点を求めた結果、直腸癌および直腸S状結腸接合部癌では1984年以降、増加しており、1973年から1984年までの年変化率は-1.8%だが、1984年から2005年の年変化率は3.8%に上昇していた。

 このため研究グループは、「直腸からの出血など、直腸癌の徴候や症状がある患者には、内視鏡検査を検討すべきである」と述べている。