タカラバイオは、8月18日、三重大学医学部附属病院と共同で実施している食道癌に対するTCR(T細胞受容体)遺伝子治療の臨床研究で、17日に第1例目の患者に遺伝子導入細胞の投与が行われたと発表した。国内初のTCR遺伝子治療の臨床研究だという。

 TCR遺伝子治療は、癌患者由来のリンパ球に、癌細胞を特異的に認識するTCR遺伝子を体外で導入し、培養、増殖させてから患者に戻すという治療法。遺伝子が導入されたリンパ球が、患者の体内で癌細胞を認識して攻撃することを期待したものだ。

 開始された臨床研究は、標準的な治療法で効果が期待できない治療抵抗性の食道癌患者が対象。TCR遺伝子を導入した自己リンパ球輸注の安全性、体内動態及び臨床効果を評価する。研究実施期間は3年間で、症例数は9例が予定されている。