「レブラミドカプセル5mg」(一般名:レナリドミド水和物)

 セルジーンは7月20日、再発または難治性の多発性骨髄腫MM;Multiple Myeloma)の治療薬である「レブラミドカプセル5mg」(一般名:レナリドミド水和物、写真)を発売した。「ボルテゾミブ」「サリドマイド」に次ぐ新規薬剤となる。これら一連の新規薬剤の登場で、平均2、3年の余命と考えられていたMMは、平均5〜7年あるいは10〜15年までの余命も見据えられるようになると期待されている。

 MMは血液癌の一種で、悪性腫瘍全体の1%ほどを占めると言われている。現在、日本では1万1000〜1万4000人の患者がいると推計されている。血液癌では2番目に多い疾患で、毎年10万人に2、3人が発症するという。50歳以上の人に好発し、特に高齢者で多いことから、高齢化社会の進展で患者数の増加が懸念されている。

 治療法としては、いまだに確立した標準治療法はなく、長期間にわたって病気のコントロールが可能で、患者のQOLを高めることに貢献する治療法の開発が待たれていた。

 「レブラミド」は新たな治療法として2008年2月に希少疾病用医薬品の指定を受け、日本では2007年7月に臨床試験を開始、2009年6月に承認申請してから1年後の2010年6月25日に製造販売承認を取得した。

 用法・用量は、デキサメタゾンとの併用において、通常、成人にはレナリドミド1日1回25mgを21日間連日経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。ただし、患者の状態により適宜減量することが求められる。

 海外で行われたフェーズ3では、デキサメタゾンとの併用により、デキサメタゾン単独より、無増悪期間(TTP)および全生存期間(OS)を有意に延長することが明らかになっている。

 ただ、サリドマイド誘導体であるレナリドミドは、カニクイザルの動物実験で出生仔に奇形を認めたことから、ヒトにおいても催奇形性を有する可能性が指摘されている。このため、同剤の胎児への暴露を防ぐため、適正管理手順「レブメイド」が定められることになった。このことは、製造承認時の条件にも反映されている(表1)。

 薬価基準は「レブラミドカプセル5mg」の1カプセルが8861.00円。

 なお同社は、「レブラミドカプセル5mg」の併用薬とされるデキサメタゾン(商品名:レナデックス錠4mg)の製造承認も受け、同日に発売した。

表1 「レブラミドカプセル5mg」の承認条件

1. 本剤の製造販売・管理・使用等にあたっては、「レブラミド適正管理手順」を適正に遵守すること。また、本手順の変更については、あらかじめ、厚生労働省の了解を受けなければならないこと。
2. 本剤の投与が、緊急時に十分対応できる医療施設において、十分な知識・経験を有する医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみを対象に、あらかじめ患者又はその家族に有効性及び危険性が文書をもって説明され、文書による同意を得てから初めて投与されるよう、厳格かつ適正な措置を講じること。
3. 国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。