7月10日には厚労省の褐色細胞腫研究班メンバーと管理手帳の内容について意見交換を行った

 褐色細胞腫の患者会である「褐色細胞腫を考える会」が、同疾患の患者が携帯する疾患管理手帳の作成を進めている。画像所見や血液・尿検査所見の記録のほか、褐色細胞腫の基礎知識や治療法についての解説も記載。褐色細胞腫の患者がこの疾患に詳しくない医師を受診する際の補足情報を提供できるようにすることも、管理手帳作成の目的の1つだ。

 褐色細胞腫は副腎の髄質あるいは交感神経節から発生する腫瘍で、国内における患者数は良性2600人、悪性320人程度と推定されている(厚生労働省「褐色細胞腫の実態調査と診療指針の作成」研究班の2009年度全国疫学調査)。

 褐色細胞腫が初めて見つかる場合、多くは良性で、腹腔鏡手術などで摘出すれば治癒する。しかし、10%程度は数年〜数十年を経て再発や転移で見つかるとみられており、現状では、初回の摘出の時点などで将来的に悪性腫瘍として再発するリスクを判断する方法はない。そのため、一度発見されたら、経過観察を長く続ける必要があり、管理手帳はそのサポートになると期待される。

 管理手帳の内容は、「褐色細胞腫の基礎」「私を知る(診断)」「私を良くする(治療)」「病院のかかり方」「QOL向上」を予定。7月10日には、厚労省「褐色細胞腫の診断及び治療法の推進に関する研究」班のメンバーと意見交換を行い、内容の修正について議論を行った。「考える会」は専門医からの指摘などを反映し、年内をめどに管理手帳を完成させる。