スイスNovartis社は5月27日、白金系製剤をベースとする治療に難治性または抵抗性の進行性卵巣癌の患者を対象とするフェーズ3試験において、EPO906(patupilone)が主要評価項目である全生存期間で有意な延長を示すことができなかったと発表した。EPO906に関する新たな、または予測されなかった重篤な有害事象は認められなかった。同社は試験データに基づき、規制当局への申請作業は進めないとしている。

 EPO906はエポチロンに分類される微小管安定化剤。転移性大腸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)における脳転移、ホルモン抵抗性前立腺癌などのさまざまな癌腫に対するEPO906の臨床試験が進行中である。安全性と有効性のプロファイルはまだ確立されていない。 

 今回のフェーズ3試験は22カ国の約168の施設で実施された、オープンラベル、実薬対照、並行群間の多施設共同試験で、上皮卵巣癌、原発性卵管癌、原発性腹膜癌の患者829人が参加した。試験登録前に患者は前治療として3つまでのレジメンで化学療法を受けており、最初の治療ではタキサン系製剤または白金系製剤が使用されていた。

 患者は、EPO906 10mg/m2を3週毎に静脈内投与する群と、ドキソルビシン塩酸塩リポソーム製剤「ドキシル」(欧州では「Caelyx」)50mg/m2を4週毎に静脈内投与する群に無作為に割付けられた。疾患の状態は8週毎にCa-125とCTで評価し、疾患が進行するまで継続した。主要評価項目は全生存期間、副次的評価項目は無増悪生存期間、安全性、全奏効率であった。