多発性骨髄腫大量化学療法自己幹細胞移植(ASCT)を受けた患者において、レナリドミドによる維持療法は疾患の進行を54%遅らせることが、600人を超える規模のフェーズ3試験の中間解析から明らかになった。第46回米国臨床腫瘍学会(ASCO)に先駆けて行われた記者会見で公表された。

 骨髄腫患者に対する標準治療として大量化学療法とASCTが行われるが、最終的には患者の90%以上で再発することから、有効な維持療法が必要と考えられる。維持療法は初期治療で寛解となった患者に長期的に行われ、寛解期間の延長を目的とする。過去の研究では維持療法としてのサリドマイドの投与が再発を遅らせることが確認されたが、有効性は一部の患者のみに認められ、神経系に対する毒性が高いことも分かった。

 サリドマイド誘導体のレナリドミドは、前治療で再発または難治性の骨髄腫の治療にすでに使用されている経口薬である。

 ASCOの開催に先駆けて5月20日に行われた記者会見のリリースによると、フランスPurpan Hospitalの血液学部門の教授でこのフェーズ3試験の筆頭筆者を務めるMichel Attal氏は、「中間解析で得られた有望な結果が最終解析でも確認されれば、レナリドミドによる維持療法が再発により集中的な治療が必要となる時期を遅らせ、患者のQOLを改善する可能性がある」と話した。中間解析の結果は、ASCOで発表される予定。

 今回の試験では、骨髄腫に対する維持療法としてレナリドミドを再発まで投与する群とプラセボを投与する群に各307人を無作為に割り付け、進行までの期間を比較した。全例が無作為化前の6カ月以内に大量化学療法とASCTを受け、その後レナリドミドによる「地固め療法」を2カ月間受けている。地固め療法は初期治療で寛解となった後に行われ、レナリドミドの用量は維持療法(10〜15mg/日)よりも地固め療法(25mg/日)の方が高い。

 レナリドミドによる維持療法により3年無増悪生存率(PFS)は改善し、疾患の進行がみられなかった患者の割合は、レナリドミド群68%、プラセボ群35%であった。この効果は、ASCT施行後の完全寛解の有無に関わらず認められた。2年全生存率(OS)は両群で同等であった。レナリドミドの忍容性は良好であった。

 本試験のPFSおよびOSに関する最終的なデータは、12月に報告される予定である。