米Amgen社は5月14日、RANKL(NFκB活性化受容体リガンド)を阻害するdenosumabの生物製剤承認申請(BLA)を米食品医薬品局(FDA)に提出したと発表した。このBLAでは18件の臨床試験に参加した患者約6900人から得られた知見がまとめられており、ゾレドロン酸と直接比較した重要な3件のフェーズ3試験の進行癌患者約5700人も含まれている。

 骨転移は多くの進行癌患者にとって深刻な問題である。骨に転移した癌細胞は増殖し、周囲の骨を脆弱化させ破壊していく。その結果、骨折や脊髄圧迫、骨病変に対する放射線照射や外科手術の必要性といった臨床的に重篤な骨関連事象(SRE)が発生する。RANK/RANKL経路は、癌による骨破壊において中心的な役割を果たすと考えられている。

 完全ヒトモノクローナル抗体のdenosumabは、この重要な経路を標的とする初の治療薬。RANKLに特異的に結合し、破骨細胞による骨破壊を抑制する。臨床試験では120mgの月1回の皮下注射でゾレドロン酸と同等以上に有効なことが明らかになり、現在の標準治療を改善する可能性が示された。denosumabの利点の1つに、腎機能が低下しても用量調節の必要がないことがある。

 Amgen社は、欧州連合、スイス、カナダ、オーストラリア、日本におけるマーケティングの申請を間もなく行う予定である。日本では第一三共株式会社がAmgen社とライセンス契約を結び、denosumabの開発・販売を行う。

 DenosumabのBLAの提出は今回が2回目となる。現在、骨量低下に対する効果についての審査が行われており、FDAはこの申請に対し処方せん薬ユーザー法(PDUFA)による決議を7月25日に行うとしている。