米Celsion社は5月13日、原発性肝癌を対象とする、ThermoDoxラジオ波焼灼療法(RFA)の多国籍フェーズ3試験であるHEATについて、独立モニタリング委員会が日本人12人を含む294人の患者データを審査し、患者登録を継続するよう勧告したと発表した。

 ThermoDoxは、ドキソルビシンを熱感受性リポソームに封入したDDS薬剤。ThermoDoxに使われた熱感受性リポソームは、40〜42度の熱が加わると分解され、封入された抗癌剤が放出される。実際にはThermoDoxをラジオ波焼灼療法(RFA)の前に点滴静注し、その後、RFAを施行する。これにより標的とする腫瘍に高濃度の抗癌剤を送り、局所制御できると期待されている。

 HEAT試験は、原発性肝癌を対象に、ThermoDoxとRFA併用とRFA単独を比較する無作為化フェーズ3試験。患者登録人数は600人を予定している。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は全生存期間(OS)。中間解析をPFSイベント数の50%が得られた段階で行うことが事前に決められており、その結果によって試験の中止あるいは継続が独立モニタリング委員会によって審査されることになっていた。

 ThermoDoxは、原発性肝癌および再発胸壁乳癌を対象にしたフェーズ1試験で、その臨床効果が確認されている。また原発性肝癌に対しては、米食品医薬品局(FDA)よりオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定を受けている。

 同社によれば、HEAT試験は2011年半ばまでに完了し、2011年末にはFDAに新薬承認申請(NDA)する見込みだ。国内ではヤクルト本社がCelsion社から日本におけるThermoDoxの独占的なライセンスを得ている。