カナダAeterna Zentaris社は5月12日、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)受容体陽性の尿路上皮癌(膀胱癌)を対象に、ドキソルビシンの複合製剤AEZS-108の治験実施を米食品医薬品局(FDA)が承認したと発表した。この承認を受け、同社は、LHRH受容体陽性の尿路上皮癌を適応とするフェーズ2試験が今年下半期に開始できることを期待している。

 AEZS-108は細胞毒性たんぱく質の複合製剤で、合成のペプチドキャリアと抗癌剤のドキソルビシンから構成される。AEZS-108はLHRH受容体陽性の腫瘍に特異的に結合し、選択的に取り込まれる。現在欧州では、進行性の卵巣癌と子宮内膜癌に対する同剤のフェーズ2試験が進行中だ。

 進行性のLHRH受容体陽性の尿路上皮癌を対象とするフェーズ2試験は、米Miami Miller School of MedicineのSylvester Comprehensive Cancer Centerにおいて、治験責任医師をGustavo Fernandez氏として実施される予定だ。男女合わせて64人の患者の登録を目指す。試験は、12人を対象とする用量設定の部分と、選択された用量で無増悪生存期間に対する効果を検討する部分から構成される。

 同社によると、AEZS-108の臨床試験は米国初、さらに男性患者も含む同剤の試験も初めてであるという。