米Dendreon社は4月29日、米食品医薬品局(FDA)が、「PROVENGE」(sipuleucel-T)を無症候性またはわずかに症状が見られる転移性でホルモン療法抵抗性の前立腺癌患者の治療に用いることを承認したと発表した。

 「PROVENGE」は、患者本人から抗原提示細胞である樹状細胞を採取し、体外で培養して、前立腺癌のほとんどに発現されているたんぱく質PAP(prostatic acid phosphatase)を抗原として提示させたもの。患者に戻すと体内のT細胞がPAPを認識、これを攻撃する細胞障害性T細胞となって抗腫瘍効果を発揮する。

 FDAによる承認の基盤となった3件のフェーズ3試験には計737人の患者が登録された。なかでも、512人の患者を対象とする二重盲検の多施設無作為化試験IMPACTは、この治療の生存利益を明瞭に示した。

 IMPACT試験の対象となったのは、無症候性またはわずかに症状がある、転移性でホルモン療法抵抗性の前立腺癌患者。偽薬群に比べ「PROVENGE」投与群の生存期間の中央値は4.1カ月長く(「PROVENGE」群25.8カ月、偽薬群21.7カ月)、死亡リスクは22.5%低かった。

 Dendreon社は、これまでに「PROVENGE」の臨床試験に参加してきた50施設で、この治療の提供を開始する計画だ。