イタリア国立癌研究所のRossella Calderone氏らは、英Royal Marsden病院と共同で、骨転移のあるステージIVの非小細胞肺癌患者114人を後ろ向きに調べ、ゾレドロン酸の投与を受けた患者の生存期間は非投与患者に比べ有意に長かったことを明らかにした。詳細は、スイスで開催された第2回欧州肺癌会議で4月28日に報告された。

 肺癌の場合は20%から40%の患者に骨転移が見られる。骨転移の初期には症状は現れないため、診断されないまま進行し、骨に痛みが出て初めて発見されることが少なくない。現在、肺癌患者でゾレドロン酸の投与を受けているのは、高カルシウム血症の患者と骨転移のある患者だ。

 研究者たちは、骨転移のある肺癌患者のなかから、ゾレドロン酸の投与を受けていた49人と、受けていなかった75人を選び、全生存期間を調べた。全員が標準的なプラチナ製剤ベースの化学療法を受けていた。

 全生存期間の中央値は、ゾレドロン酸投与群が34週、非投与群が19週で差は有意だった(p=0.01)。予後予測因子で調整後もそれぞれ34週と21週で、ゾレドロン酸投与群で生存期間が長い傾向が見られた(p=0.06)。

 得られた結果は、症状のある骨転移患者にはゾレドロン酸を投与すべきであることを支持した。

 ただし、生存期間延長が、ゾレドロン酸による化学療法の効果増強によるのか、それともゾレドロン酸が骨転移に作用した結果なのかは明らかではない。また、骨転移のない肺癌患者にも生存利益があるかどうかは分からない。引き続き研究が必要だ。