KRAS遺伝子変異型の大腸癌患者に、ソラフェニブセツキシマブの併用療法が有効である可能性が報告された。併用投与の効果をみるフェーズ2試験の初期段階の解析の結果、腫瘍制御効果が確認された。成果は4月17日から21日までワシントンD.C.で開催された米国癌研究会議(AACR)で、米国立癌研究所(NCI)のShivaani Kummar氏が発表した。

 KRAS遺伝子変異型の大腸癌には、セツキシマブは無効であることが明らかになっている。今回の試験は、細胞内情報伝達経路でKRASの下流にあるBRAFの阻害活性を持つソラフェニブの可能性を調べるためのものだった。

 フェーズ2試験は、上皮細胞成長因子受容体(EGFR)陽性で、KRAS遺伝子変異陽性の転移性大腸癌患者で、少なくとも1種類の前治療を受けた経験があり、再発または進行した患者を対象に行われている。患者にはセツキシマブを28日を1サイクルとして、1週目は400mg/m2、2週目以降は250mg/m2投与し、ソラフェニブは400mgを1日2回経口投与した。現在までに16人の患者が登録され、少なくとも2サイクルが終了し、評価可能なのは15人だった。患者の年齢中央値は54歳(21ー81歳)で男性が9人を占め、全員がPS1だった。

 試験の結果、15人中6人の患者で4サイクル以上の安定状態(SD)が得られた。1人の患者は、10サイクルの治療を終え、試験に継続して参加している。

 一方、多かった副作用は、皮疹、血中電解質濃度異常、高血圧、下痢などだった。グレード2以上の手足皮膚反応を起こした患者はいなかった。