ヘアリー細胞白血病(HCL)に対して、最初からクラドリビンリツキシマブを投与することが、再発に関連する微少腫瘍残存(MRD)を減らす可能性が示された。新規に診断もしくは既に治療を受けたことのある患者を対象に、クラドリビンとリツキシマブの併用効果を調べるフェーズ2試験の早期段階の解析結果から明らかとなった。成果は4月17日から21日までワシントンD.C.で開催された米国癌研究会議(AACR)で、米国立癌研究所(NCI)のRobert J.Kreitman氏が発表した。

 日本人では稀な病気であるヘアリー細胞白血病には、プリン代謝拮抗剤クラドリビンが高い効果をもたらすが、完全寛解を得た患者の多くにはMRDがあり、再発に関連していることが分かっている。MRDにはCD20抗原が発現していることから、抗CD20抗体製剤リツキシマブが有効である可能性が示唆されていた。また、HCLの変異型患者では、予後が悪いことが知られていた。

 フェーズ2試験は、最初にクラドリビンのみを投与しMRDが検出されてからリツキシマブを投与する群と、最初からクラドリビンとリツキシマブを同時に投与し、クラドリビン投与後6カ月以降にMRDが陽性になってからリツキシマブを投与する群に分けて行われている。クラドリビンを投与されたことのない患者68人と、クラドリビンを1度投与されたことのある患者62人、HCL変異型患者20人を対象に行われる予定だ。

 現在までに登録されたのは21人。クラドリビンを投与されたことのない患者は9人で、そのうち最初からリツキシマブを投与されたのは5人だった。クラドリビンを1度投与されたことのある患者は10人で、そのうち最初からリツキシマブを投与された患者は5人だった。HCL変異型の患者は2人で、全員最初からリツキシマブの投与を受けた。

 解析の結果、全体として奏効率は100%だった。クラドリビン投与後6カ月時点の完全寛解患者は、15人中13人(84%)だった。

 クラドリビン投与後1カ月時点(20人)で血中、骨髄にMRDがなかったのは、リツキシマブを最初に投与された群で12人中7人(58%)だったのに対して、リツキシマブを最初に投与しなかった群では0人(0%)だった。3カ月時点でもMRDがなかったのは、リツキシマブを最初に投与された群の方が多かった。