転移性胃癌に対してS-1イリノテカンオキサリプラチンを併用投与するTIROXレジメンがファーストラインとして有効であることが報告された。韓国で行われたフェーズ2試験で示されたもの。成果は4月17日から21日までワシントンD.C.で開催された米国癌研究会議(AACR)で、韓国National Cancer CenterのSook Ryun Park氏が発表した。

 フェーズ2試験は、主要臓器の機能が維持された組織学的に腺癌と確認された転移性胃癌患者を対象に行われた。2007年6月から2007年12月までに44人の患者が登録された。患者の年齢中央値は54歳(27−66歳)で男性が34人だった。患者には21日間を1サイクルとして、S-1は1日目から14日目まで40mg/m2を一日2回投与され、イリノテカン150mg/m2とオキサリプラチン85mg/m2が1日目に投与された。全投与サイクル数は393で、患者当たりのサイクル数は中央値で11(1−12)だった。治療中止は病状進行(PD)が18人、治療非関連死が2人、毒性が1人、観察失敗が2人だった。

 試験の結果、完全奏効(CR)が評価可能42人中6人(14.3%)、部分奏効(PR)が27人(64.3%)、未確認PRが4人(9.5%)、安定状態(SD)が2人(4.8%)となり、奏効率は78.6%だった。増悪までの時間(TTP)中央値は10.2カ月(95%信頼区間:7.7-12.7)で、全生存期間(OS)中央値は17.6カ月(95%信頼区間:9.0-26.2)だった。

 一方、血液学的な毒性はグレード3以上の好中球減少症は29人(66%、グレード4は8人)、白血球減少症は9人(21%、グレード4は4人)、発熱性好中球減少症が7人(16%、グレード4はなし)、血小板減少症が6人(14%、グレード4が3人)などだった。グレード4の非血液学的毒性はなく、グレード3のものは、腹痛が8人(18%)、食欲不振が7人(16%)、下痢が6人(14%)などだった。

 イリノテカンの副作用発現に関与するとされるUGT1Aの遺伝子多型と1サイクル目での毒性発現の関係を調べたところ、UGT1A1*6でグレード4の白血球減少、好中球減少、発熱性好中球減少、グレード3の腹痛が有意に多かった。UGT1A6*2とUGTA1A7*3では有意にグレード4の好中球減少が多かった。