米OSI Pharmaceuticals社は4月16日、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤であるエルロチニブが、局所進行もしくは転移性の非小細胞肺癌で、白金系抗癌剤による一次治療を受けて進行しなかった患者に対するメインテナンス療法として、米食品医薬品局(FDA)によって承認されたと発表した。

 今回の承認は、国際的な無作為化二重盲検フェーズ3試験であるSATURNの結果に基づくもの。試験は、ステージ3Bから4の非小細胞肺癌で、白金系抗癌剤による一次治療を4サイクル行った後に、進行が見られない患者を対象に、エルロチニブ群とプラセボ群に分けて比較した。約160施設から889人が登録された。

 主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は、プラセボ群に比べてエルロチニブ群で41%の改善が認められ、全生存期間(OS)もエルロチニブ群で23%改善した。エルロチニブ投与によるPFSおよびOSの延長は、扁平上皮癌でも、非扁平上皮癌でも同様に認められた。

 OSI Pharmaceuticals社のCEO(最高経営責任者)であるColin Goddard氏は、「エルロチニブ(商品名;タルセバ)はメインテナンス療法では唯一承認された治療薬として、非小細胞肺癌で扁平上皮癌および非扁平上皮癌の患者の優れた治療選択になる」と述べている。また今後、EGFR変異陽性の肺癌患者に対する一次治療、あるいは非小細胞肺癌の術後アジュバント療法として、さらに卵巣癌や肝細胞癌など他の癌種の治療薬としても研究を続けるという。

 なお、国内では、エルロチニブは「切除不能な再発・進行性で、癌化学療法施行後に増悪した非小細胞肺癌」を対象に2007年に承認されている。