2期/3期の直腸癌患者に術前補助療法として、化学放射線療法に加えてベバシズマブを投与すると、化学放射線療法のみの場合に比べて、全生存率、無病生存率が高くなることが報告された。フェーズ2試験の結果示された。成果は、4月17日から21日にワシントンD.C.で開催される米国癌研究会議(AACR)で、米Masachusetts General Hospital(MGH)のChristopher G.Willett氏が発表した。

 フェーズ2試験は、米Duke大の2カ所で行われた。2002年から2008年の間に、32人の患者が静注5-FU投与(225mg/m2×24時間)と放射線療法(骨盤に50.4Gyを照射)、さらにベバシズマブ投与を受けてから手術された。ベバシズマブは5mg/kgまたは10mg/kgが投与された。1サイクル目はベバシズマブのみを投与し、2サイクル目から4サイクル目まで、ベバシズマブと5-FU、放射線を併用した。一方、2004年から2008年の間に、42人の患者がカペシタビン(36人)か静注5-FU(6人)と放射線療法を受けてから手術された。カペシタビンの投与量は850mg/m2を1日2回投与し、静注5-FUと放射線の量は、ベバシズマブを加えた群と同じだった。

 試験の結果、5年間局所制御率はベバシズマブを加えた群で92%、ベバシズマブを加えなかった群で94%と局所再発に差はなかった。ベバシズマブを術前補助療法に加えた群の5年全生存率は95%だったのに対して、ベバシズマブを加えなかった群は81%で、ベバシズマブを加えた方が良い結果となった。また、5年無病生存率もベバシズマブを加えた群が69%で、加えなかった群は56%で、ベバシズマブ群の方が良い傾向があった。

 一方、急性毒性は高血圧などベバシズマブを加えた群で多いものが見られたものの、グレード4以上の副作用は見い出されなかった。手術後の副作用については、両群で差はなかった。