進行非小細胞肺癌のセカンドライン療法またはサードライン療法として、ソラフェニブエルロチニブを併用することは、患者を選択すれば有用である可能性が明らかとなった。エルロチニブにソラフェニブを加えた群とプラセボを加えた群を比較したフェーズ2試験の結果示された。上皮細胞成長因子受容体(EGFR)遺伝子が野生型の患者では、統計学的に有意にエルロチニブとソラフェニブ併用群の方が優れていた。成果は、4月17日から21日までワシントンD.C.で開催される米国癌研究会議(AACR)で、米Sarah Cannon Research InstututeのDavid R.Spigel氏が発表した。

 フェーズ2試験は、臓器機能が適切な状態にあり、測定病変のある3B期/4期の非小細胞肺癌患者を対象に行われた。患者は1日1回エルロチニブ150mgと1日2回ソラフェニブ400mgを投与される群とエルロチニブとプラセボを投与される群に2対1で割り付けられた。患者の承諾の下、バイオマーカーが調べられた。EGFR遺伝子の変異、EGFR遺伝子の増幅、KRAS遺伝子の変異について検査された。

 2008年2月から2009年2月までに166人の患者が登録された。両群で患者背景は類似していた。試験の結果、奏効率はエルロチニブ/ソラフェニブ群は8.1%だったのに対してエルロチニブ/プラセボ群は10.9%と差がなかった。しかし疾患制御率は、エルロチニブ/ソラフェニブ群は54.1%だったのに対してエルロチニブ/プラセボ群は38.2%と併用群が優れる傾向があった。

 無増悪生存期間中央値は、エルロチニブ/ソラフェニブ群は3.25カ月だったが、エルロチニブ/プラセボ群は1.87カ月だった。ハザード比は0.86(95%信頼区間:0.60-1.22)で統計学的には有意ではなかった。しかしEGFR遺伝子が野生型であった67人の患者に限ると、無増悪生存期間中央値は、エルロチニブ/ソラフェニブ群は3.25カ月だったが、エルロチニブ/プラセボ群は1.71カ月となり、ハザード比は0.55(95%信頼区間:0.32-0.96)で統計学的に有意な差となった。