米OSI Phamaceuticals社は3月19日、エルロチニブに関して提携しているスイスHoffman-La Roche社が、局所進行性または転移性の非小細胞肺癌(NSCLC)で白金系抗癌剤をベースとする標準的なファーストラインの化学療法を4サイクル受け、安定状態にある患者の維持療法として、欧州医薬品委員会CHMP)からエルロチニブの承認を推奨する肯定的な意見を得たと発表した。最終的な決定は、45日以内に欧州委員会から下される。

 エルロチニブは、癌細胞内で上皮成長因子受容体(EGFR)のチロシンキナーゼ活性を阻害する経口薬。進行性のNSCLCで1つ以上の化学療法のレジメンで治療した後、癌が進行した患者に処方されている。

 イタリアLivorno Hospitalの腫瘍部門の部長で、エルロチニブの臨床試験、SATURNの治験責任医師でもある Federico Cappuzzo氏は、「化学療法を行った後、進行を待つのではなく、早期にエルロチニブを投与すれば、多くの人が悪化せずに長く生きられる可能性がある」と話した。

 今回のCHMPの肯定的な意見は、大規模なフェーズ3試験、SATURNのデータの検討に基づく。同試験には、世界の160施設から進行性のNSCLC患者889人が参加した。標準的なファーストライン治療である白金系抗癌剤をベースとする化学療法を4サイクル受け、その後進行しなかった患者が、エルロチニブまたはプラセボの投与を受ける群に無作為に割り付けられた。

 その結果、幅広い進行性のNSCLC患者において、プラセボに比べてエルロチニブを投与した群で、主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)と副次的評価項目の全生存期間(OS)に有意な改善がみられた。この維持療法のベネフィットは、ファーストライン治療の化学療法で完全奏効または部分奏効となった患者よりも、安定状態となった患者で大きかった。この患者に関するデータは、近く学会で発表される予定である。

 一方、米食品医薬品局(FDA)は、進行性のNSCLCにおけるファーストライン維持療法としてのエルロチニブの適応追加申請(sNDA)について90日まで検討期間を延長しており、4月18日までに決定される予定だ。