中外製薬は3月19日、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体製剤トラスツズマブと経口5-FU系抗癌剤カペシタビンの併用療法のHER2陽性進行・再発胃癌に対する適応拡大申請を行ったと発表した。海外ではスイスHoffmann-La Roche社が1月に、トラスツズマブのHER2陽性の進行・再発胃癌に対する承認を欧州で獲得している。

 今回の申請は、HER2陽性の進行・再発胃癌患者を対象として実施された国際共同フェーズ3試験であるToGA試験の結果に基づいて行われたもの。

 ToGA試験は3807人の患者からHER2陽性の810人を選び出し、さらにその中の進行胃癌患者584人を2群に分けて行われた。標準療法のみ群(290人)は、5FUまたはカペシタビンにシスプラチンを投与された。標準療法に加えてトラスツズマブを投与された群は294人だった。

 カペシタビンは、1日2回1000mg/m2を3週間置きに1日目から14日目まで投与することを6回繰り返した。5FUは、3週間置きに1日当たり800mg/m2を1日目から5日目まで持続静注することを6回繰り返した。シスプラチンは3週間置きに80mg/m2を6回投与した。トラスツズマブは最初の1回は8mg/kgを投与し、その後は増悪するまで3週間置きに6mg/mgを投与し続けた。主要評価項目は全生存期間(OS)で、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、増悪までの時間(TTP)、臨床利益率、安全性などだった。

 試験の結果、全生存期間中央値はトラスツズマブを併用した場合は13.8 カ月で、化学療法単独の11.1カ月に比べ統計学的に有意な延長を示した。ハザード比は0.74(95%信頼区間;0.60-0.91、p=0.0046)だった。また、副次的評価項目の無増悪生存期間も全生存期間と同様に統計学的有意な延長が得られ、ハザード比0.71(95%信頼区間;0.59-0.85)だった。さらに、HER2 強陽性(IHC2+/FISH 陽性またはIHC3+)の患者の全生存期間中央値はトラスツズマブを併用した場合は16カ月で、化学療法単独では11.8カ月だった。