サノフィ・アベンティスは、2月17日、日本人の腹部癌手術を施行した患者の静脈血栓塞栓症(VTE)発症抑制に血液凝固阻止剤エノキサパリンが有効で安全であることが論文報告されたと発表した。

 VTE発生率を検討した国内多施設共同非盲検試験の結果が、Thrombosis Research誌(電子版2009年11月17日)に掲載された。試験は、40歳以上の手術時間45分以上の開腹腹部癌手術を施行した患者に、VTE予防法として国内で標準的に導入されている理学的予防法である間欠的空気圧迫法(IPC)を1回行ったあと、2000IUを原則1日2回皮下注射した。今回の試験では14日間の投与で有効性と安全性が確認された。対照群はIPCのみを1回以上実施した群とした。

 試験の結果、VTEの発生率はエノキサパリン群で1.2%(83人中1人)に対してIPCのみ群では19.4%(31人中6人)だった。臨床試験での出血事象の発現率は、エノキサパリン群で9.2%、IPC群で7.9%で、出血事象のほとんどは手術部位での出血、血腫だった。