経口マルチキナーゼ阻害剤パゾパニブは、未治療もしくはサイトカイン治療歴のある進行腎細胞癌患者の無増悪生存期間を、プラセボに比べて54%延長させることがフェーズ3試験で明らかになった。この成果はJournal of Clinical Oncology電子版1月25日号に発表された。なお、結果の一部はイタリアSan Camillo and Forlanini HospitalのCora N. Sternberg氏が、昨年の米国臨床腫瘍学会(ASCO2009)で報告している。

 パゾパニブは、血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGF-R1、VEGF-R2、VEGF-R3)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR-α/β)、c-kitを標的とした血管新生阻害剤。

 フェーズ3試験は、無作為化二重盲検プラセボ対照試験として、未治療もしくはサイトカイン治療歴のある局所進行もしくは転移性の腎細胞癌を対象に行われた。患者は、パゾパニブ群とプラセボ群に2対1の割合で無作為に割り付けられた。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は全生存期間、奏効率、安全性とした。

 その結果、未治療の患者233人とサイトカイン治療歴のある患者202人が登録された。パゾパニブ群のPFS中央値は9.2カ月、プラセボ群は4.2カ月、ハザード比は0.46(95%信頼区間;0.34-0.62、p<0.0001)と、パゾパニブ群で有意にPFSは延長した。また未治療の患者では、それぞれ11.1カ月、2.8カ月、ハザード比は0.40(同0.27-0.60、p<0.0001)、サイトカイン治療歴のある患者では7.4カ月、4.2カ月、ハザード比は0.54(同0.35-0.84、p<0.001)だった。

 パゾパニブ群の奏効率は30%、プラセボ群は3%と有意に異なり(p<0.001)、奏効期間の中央値はパゾパニブ群で1年以上延長した。パゾパニブ群の主な有害事象は下痢(52%)、高血圧(40%)、毛髪の色変化(38%)、吐き気(26%)、食欲不振(22%)、嘔吐(21%)。また2群間でQOLに大きな違いはなかった。

■参考文献
Pazopanib in Locally Advanced or Metastatic Renal Cell Carcinoma: Results of a Randomized Phase III Trial