進行胃癌オキサリプラチンS-1を併用するSOXレジメンを、ファーストラインとして実施することが有望である可能性が改めて示された。国内で行われたフェーズ2試験の全生存期間中央値が初めて明らかとなり、良好な結果が得られたため。S-1とシスプラチンと併用する場合に問題となる毒性は、SOXレジメンでは少なく、実用化できれば入院が必要なくなることが期待できる。成果は1月22日から24日まで米オーランドで開催された2010 Gastrointestinal Cancers SymposiumASCO GI)で、国立癌センター中央病院の山田康秀氏が発表した。

 進行胃癌を対象に現在の標準療法であるS-1、シスプラチン併用療法に対するSOXレジメンの非劣性を証明することを目的としたフェーズ3試験が既に開始されている。

 フェーズ2臨床試験は、化学療法を受けたことのない手術不能進行または再発胃癌を対象に行われた。患者には21日サイクルの1日目にオキサリプラチン100mg/m2を2時間かけて静注し、S-1は1日当たり80mg/m2を経口で1日目から14日目まで投与した。試験の主要評価項目は奏効率で、副次評価項目は全生存期間(OS)、1年生存率、無増悪生存期間(PFS)、治療成功期間(TTF;Time to treatment failure)、安全性だった。

 試験には2007年4月から12月までに55人の患者が登録された。このうち、54人が安全性について評価可能で、51人について、効果に関する評価が可能だった。

 試験の結果、51人中完全奏効(CR)はなかったものの、部分奏効(PR)が30人、安定状態(SD)が13人で、奏効率は58.8%(95%信頼区間;44.2-72.4)、SDを加えた疾患制御率は84.3%(95%信頼区間;71.4-93.0)となった。フォローアップ期間中央値16.5カ月で、OS中央値は16.5カ月(95%信頼区間;13.2-22.3)だった。PFS中央値は6.5カ月(95%信頼区間;4.8-11.2)、TTF中央値は4.8カ月(95%信頼区間;4.0-5.6)、1年生存率は70.6%(95%信頼区間;58.1-83.1)だった。

 一方、副作用は受容可能で予想できるものであった。主なグレード3/4の血液学的な毒性は、好中球減少症(22.2%)、血小板減少症(13.0%)、貧血(9.3%)だった。グレード3/4の非血液学的な毒性は、食欲不振(5.6%)、倦怠感(5.6%)、感覚性ニューロパチー(3.7%)だった。