米CytRx社は1月13日、ハイリスクのB細胞性慢性リンパ性白血病(B-CLL)患者を対象に、デュアル・キナーゼ阻害薬であるバフェチニブ(INNO-406)の有効性と安全性を評価するフェーズ2試験を開始すると発表した。

 バフェチニブは、経口投与により、Bcr-AblとLynという2種類のチロシン・キナーゼを強力に阻害できる。in vitroでは、バフェチニブがB-CLL細胞の増殖を阻害し、悪性細胞に死をもたらすことが示されている。

 フェーズ2は、第1選択薬に反応しなかった患者約20人を登録、バフェチニブを連日経口投与して、患者の臨床反応、進行が見られるまでの時間、無増悪生存期間などを評価する設計になっている。好結果が得られれば、同社はより多くの患者を対象にバフェチニブの有効性を評価する比較試験を実施する計画だ。

 CytRx社は、バフェチニブを慢性骨髄性白血病(CML)患者または特定のタイプの急性骨髄性白血病(AML)患者に対する第3選択薬として商業化する計画を進めている。CML患者を対象とするフェーズ1試験では、第1選択薬、第2選択薬となっているキナーゼ阻害薬(イマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ)に反応しなかった患者に対する抗癌活性が示された。

 バフェチニブは、フィラデルフィア染色体陽性のCMLを対象に米食品医薬品局(FDA)からオーファンドラッグ指定を得ている。

 バフェチニブは、イマチニブが奏効しないCML患者向けに日本新薬が設計、開発した分子標的薬で、2005年12月に、日本を除く世界市場での開発権が米INNOVIVE Pharmaceuticals社にライセンスされた。その後INNOVIVE社を買収したCytRx社が、現在バフェチニブの開発を進めている。