2番染色体短腕にあるALK(anaplastic lymphoma kinase)遺伝子に変異がある非小細胞肺癌患者において、ALK阻害剤の1つであるPF-02341066は、顕著な抗腫瘍効果を示すことがフェーズ1試験で確認された。この成果は、1月11日から14日まで米コロナード市で開催されたAACR-IASLC Joint Conference on Molecular Origins of Lung Cancerで、University of Colorado のD. Ross Camidge氏らが報告した。

 同研究グループは、c-MetおよびALK受容体チロシンキナーゼに対する経口阻害剤であるPF-02341066のフェーズ1試験を行ってきた。これまでにALK陽性肺癌患者31人が登録されており、患者の65%が2レジメン以上の前治療を受けていた。部分奏効が19人、完全奏効が1人に認められ、奏効率は65%だった。治療期間の中央値は24週。PF-02341066(250mg、1日2回) による有害事象は全般に軽度で、主な有害事象は消化器症状と視覚障害と報告されている。

 Camidge氏は、「この結果は、同じ非小細胞肺癌でも遺伝的に異なる疾患が存在することを示しており、それらの疾患では遺伝子異常に特異的な薬剤によって、かなりの利益を得ることができるだろう」とコメントし、遺伝子検査を用いた個別化治療の可能性を指摘した。成果の一部は昨年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されているが、最新データがAACR-IASLC Joint Conference on Molecular Origins of Lung Cancerで報告された。これらの結果を受けて、ALK陽性肺癌患者を対象に、PF-02341066と標準治療を比較するフェーズ3試験が開始されている。