米国立がん研究所(NCI)は2009年12月18日、レナリドミド(商品名;レブリミド)を造血幹細胞の自家移植を受けた多発性骨髄腫患者に経口投与した大規模な無作為化フェーズ3試験の中間結果を公表した。偽薬群に比べ、レナリドミド群の無増悪生存期間が有意に長かったため、試験は早期中止された。

 この試験の主任研究官を務める米Roswell Parkがん研究所教授のPhilip L. McCarthy氏らも、12月初めに開催された米血液学会(ASH 2009)の年次総会で概要を報告している。

 NCIから資金提供を受けた臨床試験CALGB-100104は、Cancer and Leukemia Group B(CALGB)とEastern Cooperative Oncology Group(ECOG)、Blood and Marrow Transplant Clinical Trials Network(BMT CTNM)が共同で進めてきたものだ。

 2004年12月から2009年7月に患者登録を実施。診断から1年以内で、Durie-SalmonのステージがI-III、移植前に進行は見られなかった18歳から70歳の患者568人を登録。いずれも移植の経験はない患者だった。

 すべての患者は移植前に高用量のメルファランの投与を受けた。移植後に病態安定またはそれ以上の良好な状態が維持されていた患者460人を選出、移植後90-100日の時点で無作為にレナリドミドまたは偽薬に割り付け、進行が見られるまで投与を継続した。レナリドミドの用量は、個々の患者の忍容性に応じて5mg、10mg、15mgのいずれかを用いた。主要評価項目は無増悪生存期間に設定されていた。

 データ安全性監視委員会が中間解析を行った時点で、偽薬群の無増悪生存期間の中央値は778日だった。一方、レナリドミド群では追跡期間中に進行を見た患者が半数に達していなかったため、無増悪生存期間の中央値は求められなかったが、偽薬に比べレナリドミドは進行リスクを58%低減しており、両群間の差は有意だった。

 有害事象は、レナリドミドの臨床試験でこれまでに見られたものと同様だった

 得られた結果は、移植後約100日の時点でレナリドミドを用いた維持療法を開始すると多発性骨髄腫の進行が抑制できることを示した。試験結果の詳細は、今後学会で発表されることになっている。

 Calgene社が開発、製造しているレナリドミドは、サリドマイドの誘導体で、米国では2006年からデキサメタゾンとともに治療歴のある多発性骨髄腫に適用されている。