武田薬品工業は12月15日、米Seattle Genetics社と同社の100%子会社である米Millennium社が、再発・難治性ホジキンリンパ腫(HL)および全身発症型の未分化大細胞リンパ腫(ALCL)の治療薬として開発しているbrentuximab vedotin (SGN-35) に関し、共同事業化契約を締結したと発表した。この契約により、Seattle Genetics社は一時金として6000万ドルを取得し、米国とカナダにおけるSGN-35の独占的販売権を保有。武田グループは米国とカナダ以外の地域での販売権を得ることになる。

 brentuximab vedotin (SGN-35)は、CD30を標的とする抗体−薬物複合体(ADC:antibody-drug conjugate)。ADCは殺細胞性の薬剤を腫瘍細胞に運ぶモノクローナル抗体で、Seattle Genetics社は抗体と薬剤を結合させる独自の連結システムの技術を開発した。その連結システムは、血流中でも安定し、標的細胞内においてのみ薬剤を放出するよう設計されている。この方法によって、標的細胞以外の細胞には影響を与えず、化学療法での副作用を軽減できると考えられている。今年初頭、Millennium社はSeattle Genetics社が持つADC技術についてライセンス契約を締結していた。

 米国と欧州では、brentuximab vedotinはHLとALCLの希少疾病用医薬品に指定されており、米食品医薬品局(FDA)からは再発・難治性HLに対し、優先審査の対象となっている。2つのフェーズ1試験において、高用量のbrentuximab vedotin によって、30%以上の患者で完全寛解が認められている。また忍容性も認められ、主な有害事象は倦怠感、発熱、末梢神経障害、下痢、悪心、好中球減少で、ほとんどがグレード1/2であった。現在、再発もしくは難治性HLを対象としたフェーズ2試験が進行中で、患者登録は終了し、2010年後半期にはデータが得られる見込みであるという。