協和発酵キリンは、新しい作用メカニズムの抗癌剤として注目されているARQ197単剤の国内フェーズ1試験を近く終了する。非小細胞肺癌を対象に併用で投与するフェーズ1b試験を来年に開始する計画だ。同社取締役常務執行役員の花井陳雄氏が明らかにした。

 ARQ197は協和発酵キリンが米ArQule社から導入した経口分子標的薬。c-Metと呼ばれる受容体型チロシンキナーゼを阻害することで効果を発揮する。c-Metは、肝細胞増殖因子/細胞分散因子(HGF/SF)の受容体として、細胞の増殖、生存、移動などを制御することが分かっており、胃癌など消化器癌のほか、多くの癌で活性化されているという。

 また、花井氏は、分子シャペロンHSP90の拮抗剤であるKW-2478のフェーズ2a試験の治験申請を欧米で提出し、近く開始の見込みであることも明らかにした。KW-2478は、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ性白血病を対象にフェーズ1試験が行われているが、フェーズ2a試験に進むのはこのうちの1つだという。