国立がんセンター中央病院で行っているHSV-TK遺伝子治療(TBI-0301)のフェーズ1試験で、12月1日に1例目の被験者への遺伝子導入細胞の投与が行われた。タカラバイオが12月2日発表した。体外遺伝子治療の治験で遺伝子導入細胞の投与が行われるのは国内で初めて。

 同種造血幹細胞移植後に再発した白血病など、造血器悪性腫瘍の患者にはドナーリンパ球輸注(DLI)療法が行われているが、副作用として移植片対宿主病(GVHD)が生じる場合があり問題となっている。今回実施されるフェーズ1試験は、GVHDを抑制する仕組みを備えたDLI療法を行うもの。GVHDが発症した場合にはガンシクロビルを投与し、導入されたHSV-TK遺伝子の働きでドナー由来のリンパ球のみを消滅させてGVHDの抑制を図る。

 被験者に投与するドナー由来リンパ球には、レトロウイルスベクターでHSV-TK遺伝子を導入する。試験は非盲検試験で行い、被験者数は9人が予定されている。