ミトコンドリアを介したアポトーシス誘導能と抗血管新生作用を持つ新規抗癌剤であるTasisulam(LY573636)が白金系抗癌剤抵抗性卵巣癌に有効である可能性が示された。11月15日から19日まで米国ボストンで開催されたAACR-NCI-EORTC国際会議“MOLECULAR TARGETS and CANCER THERAPEUTICS”で、米Premiere Oncology of ArizonaのMichael Gordon氏がフェーズ2試験の結果を発表した。

 試験の対象は卵巣癌患者55人で、年齢中央値は55歳(27-78)。白金系抗癌剤で難治性(refractory)の患者が20人、白金系抗癌剤に抵抗性(resistant)の患者が35人だった。1種類の白金系抗癌剤のレジメンを受けたことのある患者は21人、2種類が31人、3種類が3人いた。tasiulamは最高血中濃度が420μg/mLになる量を21日おきに投与された。

 Tasisulamの投与サイクルの中央値は3サイクル(1-18)で、2サイクル以上の投与を受けた患者は48人(87.3%)、6サイクル以上の投薬を受けた患者は15人(27.3%)だった。

 測定可能領域を有する50人で評価したところ、部分奏効(PR)が12人、安定状態(SD)が17人(34%)で、奏効率は12%(90%信頼区間:4.4-19.6)、有効率は46%(同34.4-57.6)だった。無増悪生存期間中央値は1.9カ月で、6カ月無増悪生存率は12%。全生存期間中央値は12.9カ月だった。

 副作用については、グレード4の血液学的副作用として、血小板減少症が20.0%、好中球減少症が14.5%(発熱性好中球減少症は3.6%)にみられた。非血液学的副作用は、グレード5の急性呼吸窮迫症候群が1.8%、出血が5.5%。グレード4は嘔吐が1.8%だった。

 Tasisulamは日本でもフェーズ1試験が進行中だ。