ヒトDeath Receptor 5(DR5)に対する完全ヒト抗体conatumumab(AMG655)の進行固形癌を対象にした日本におけるフェーズ1試験の結果が明らかになった。副作用や薬物動態は米国で行われた試験と同様で、半数の患者で安定状態(SD)が得られた。11月15日から19日まで米国ボストンで開催されたAACR-NCI-EORTC国際会議“MOLECULAR TARGETS and CANCER THERAPEUTICS”で静岡がんセンター呼吸器内科副医長の村上晴泰氏が発表した。

 この試験は3mg/kg投与群、10mg/kg投与群、30mg/kg投与群の3群に分けて行われ、各群には6人ずつの患者が登録された。conatumumabは2週間おきに静脈内投与された。投与は病状が進行するか受け入れ難い副作用が生じるまで行われた。18人の患者の年齢中央値は58歳。大腸癌患者が5人、非小細胞肺癌患者が4人、胃癌患者が2人、軟部組織肉腫患者が2人含まれていた。

 薬剤に関連したグレード3以上の有害事象はなかった。治療時に突発的な有害事象として重篤な疼痛が1件発生したが、薬剤とは関連がないと判断された。いずれの群でも用量制限毒性は出現せず、副作用によるconatumumab投薬の中止例はなかった。

 抗腫瘍効果としては、9人の患者で安定状態が認められ、9人の患者では病状が進行した。なお、DR5を発現している単球を分離して測定した結果、全用量群の患者でconatumumabがDR5に高度に結合していることが確認された。

 conatumumabは海外では細胞傷害性の薬剤と併用で非小細胞肺癌、肉腫、大腸癌を対象にした開発が進められており、グローバルのフェーズ3試験に日本も参加する予定だという。