進行腎細胞癌に対する血管新生阻害剤AV-951(Tivozanib)とmTOR阻害剤テムシロリムスの併用投与は、安全で効果も期待できることが明らかとなった。フェーズ1試験の予備的試験の結果で示されたもの。11月15日から19日まで米国ボストンで開催されたAACR-NCI-EORTC国際会議“MOLECULAR TARGETS and CANCER THERAPEUTICS”で、米H Lee Moffitt Cancer CenterのMayer N.Fishman氏が発表した。

 AV-951は血管内皮成長因子(VEGF)受容体の1から3のリン酸化、c-kitのリン酸化、血小板由来成長因子(PDGF)受容体のリン酸化を阻害することで血管新生を抑制する。AV-951は腎細胞癌を対象にした開発が最も進んでおり、テムシロリムスは腎細胞癌を対象にした薬剤だ。

 フェーズ1試験は、1種類の標的療法がうまくいかなかった腎細胞癌患者16人を対象に行なわれた。AV-951の投与は毎日3週間経口で行い、1週休薬する方法で実施された。テムシロリムスの投与は週1回静脈内投与によって行われた。投与量は、0.5mg/15mg(AV951/テムシロリムス、5人)、1.0mg/15mg(4人)、1.5mg/15mg(3人)、1.5mg/20mg(3人)の4群に分けられた。患者は全員男性で年齢中央値は62歳(43-70)。13人の患者が抗VEGF療法を受けた経験があった。

 投与の結果、いずれの群でも用量制限毒性、グレード4の副作用は認められず、最大耐量は各製剤の最大用量である1.5mg/20mg(AV951/テムシロリムス)となった。1.5mg/20mg群で6人が追加されたが、データが得られているのは1人のみだった。

 20%以上の患者で見られた副作用は粘膜炎/口内炎が6人(うちグレード3は0人)、血小板減少症が5人(1人)、下痢が5人(0人)だった。

 抗腫瘍効果は1人の患者で部分奏効が見られ、ほとんどの患者で腫瘍の縮小が確認された。