抗CCケモカインリガンド2(CCL2)/単球走化性たんぱく質-1(MCP-1)抗体製剤CNTO888が進行固形癌に有効である可能性が示された。フェーズ1試験で安全性が確認され、一部の患者で抗腫瘍効果が認められたもの。成果は11月15日から19日まで米国ボストンで開催されたAACR-NCI-EORTC国際会議“MOLECULAR TARGETS and CANCER THERAPEUTICS”で、英The Institute of Cancer ResearchのShahneen K.Sandhu氏によって発表された。

 CCL2/MCP-1は複数の腫瘍で高度に発現していることが明らかとなっている。CCL2の過剰発現は、ある種の癌で病状の進行や予後の悪化に関係していると考えられている。また破骨細胞の分化に、CCL2は中心的な役割を果たしていると考えられている。

 フェーズ1試験はまず用量増多型の試験を行い、次に2つの用量を固定した試験を行った。用量増多試験ではCNTO888は、1サイクル目のみ1日目と29日目に投与され、その後は2週間ごとに投与された。

 用量増多試験には21人の患者が登録され、0.3mg/kg(3人)、1mg/kg(3人)、3mg/kg(3人)、10mg/kg(6人)、15mg/kg(6人)の投与量の群にそれぞれ割り付けられた。次いで23人が10mg/kgを投与する群(12人)と15mg/kgを投与する群(11人)の試験に割り付けられた。全患者の年齢中央値は61歳(24-81)で、男性は21人。罹患している癌種で多いものはは卵巣癌(8人)、大腸癌(7人)だった。

 その結果、CNTO888の投与に患者は十分に耐えることができ、副作用は軽度で、倦怠感、嘔吐、吐き気などだった。グレード3のトランスアミナーゼ上昇が1人に認められた以外は、すべてグレード2以下だった。

 抗腫瘍効果については、転移性卵巣癌患者1人でGynecologic Cancer Intergroup(GCIG)基準によるCA125値の変化が認められ、RECIST基準による評価でも10カ月の安定状態が得られた。去勢抵抗性前立腺癌の患者1人でPSAの減少とともに、RECIST評価で5カ月の安定状態となった。さらに眼悪性黒色腫患者1人が7カ月、カロチノイド腫瘍患者1人で15カ月の安定状態が得られた。

 現在、卵巣癌と前立腺癌を対象にCNTO888単剤のフェーズ2試験が計画されているという。