血管内皮細胞成長因子受容体(VEGFR)チロシンキナーゼ阻害剤AZD2171(cediranib)が幼児、小児に安全に投与ができ、肉腫に対して有効である可能性が明らかとなった。2歳超19歳未満で、既存の治療法が無効あるいは再発した難治性の固形癌患者を対象に行われたフェーズ1試験で示されたもの。11月15日から19日まで米国ボストンで開催されているAACR-NCI-EORTC国際会議“MOLECULAR TARGETS and CANCER THERAPEUTICS”で、米国がん研究所(NCI)のElizabeth Fox氏が発表した。

 フェーズ1試験には現在まで15人が登録され、年齢中央値は15歳(8-18)で、このうち13人(ユーイング肉腫3人、骨肉腫2人、胞状軟部肉腫2人、滑膜肉腫2人、ほかの固形癌4人)が用量制限毒性の評価が可能だった。投薬方法は成人と同じく28日を1サイクルとして、毎日経口投与とした。

 まず1日あたり12mg/m2を投与する群(2人)から試験を開始したが、急激な病状の進行とともに複数の用量制限毒性が出現した。そこで開始基準を修正し、1日8mg/m2を投与する群(3人)から再開したが、この群では用量制限毒性は見られず、再び12mg/m2を投与する群(6人)に移行したが1人で用量制限毒性(グレード3の下痢)が認められただけだった。2人が17mg/m2の投与を受けているが、1件の用量制限毒性(グレード3の吐き気)が見られている。用量制限毒性にならない毒性は食欲不振、倦怠感などで成人にAZD2171を投与した場合に見られるものと同様だった。

 抗腫瘍効果は、1日8mg/m2群の1人(ユーイング肉腫)、1日12mg/m2群の2人(滑膜肉腫)で部分奏効が得られた。また、安定状態が5人だった。