オーストラリアChemGenex Pharmaceuticals社は11月10日、同社が9月8日に米食品医薬品局(FDA)に提出した「Omapro」(omacetaxine mepesuccinate)に関する新薬申請(NDA)が受理され、優先審査の適用も決まったと発表した。

 「Omapro」の適応は、慢性骨髄性白血病(CML)でイマチニブに反応せず、Bcr-Abl遺伝子に点突然変異T315Iを有する患者となっている。承認されれば、米国で初めてのT315I変異陽性CML患者に特異的な治療薬になる見込みだ。

 T315I変異は、承認を得ているすべてのチロシンキナーゼ阻害薬に対する抵抗性を白血病細胞にもたらし、治療の選択肢を大きく減らす。

 「Omapro」は、イマチニブ、ダサチニブのようなチロシンキナーゼ阻害薬ではない。リボソームのA部位(tRNAが結合する三つの部位のうちの一つ)に結合して、白血病細胞で発現が異常になっている癌たんぱく質(サイクリン-D1、Mcl-1、c-Myc)の翻訳を阻害する薬剤だ。

 前臨床試験では、「Omapro」が、チロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性を獲得したヒトCML幹細胞を殺す作用を持つことが示されている。T315I変異陽性でイマチニブが奏効しなかったCML患者を対象とする臨床試験では、臨床利益が見られた。さらに、様々な血液癌に単剤で有効である可能性も示されている。

 この製品は、米国と欧州でオーファンドラッグ指定を、また、FDAからはファストトラック指定も受けている。