乳癌がリンパ節に転移したとき、その半数近くで、もとの乳癌とは癌細胞の性質が変わってしまうという英エジンバラ大学のDana Faratian氏らの調査結果が、11月3日付けのAnnals of Oncology誌電子版に掲載された。

 乳癌の最初の転移部位であることが多い、腋下のリンパ節に広がった 211のケースについて、エストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PR)、HER2の発現を調べた。

 その結果、全体の46.9%で、原発の乳癌とリンパ節転移後の癌細胞では、三つの受容体のうち一つ以上が異なるタイプに変異していることが分かった。

 また23.1%の転移巣で、ER、PR、HER2のすべてが陰性、いわゆるトリプルネガティブへの変化がみられた。

 癌細胞の性質が変わってしまったのなら、治療法を根本的に変更する必要があるかもしれないことから、この結果は「リンパ節に転移した乳癌の、ホルモン受容体やHER2の発現を再度テストする必要があること示している」とFaratian氏は述べている。

 例えば、211リンパ節転移のうち、20がER陰性から 陽性に変わっていた。これは、原発の乳癌には効果のないタモキシフェンなどを用いたホルモン療法が、転移後の治療に役立つかもしれない可能性を示していることになる。