三重大学医学部附属病院は、三重県内5医療機関との間で高速光回線を用いた画像データネットワークを構築し、うち3病院と、この10月からデジタルマンモグラフィの遠隔読影システムの運用を開始した。現在、週に50件程度の画像データの読影を行っており、2010年1月からは本格運用を開始する予定という。

 11月5日から6日に札幌市で開催されている第19回日本乳癌検診学会総会で、同附属病院画像診断科講師の小林茂樹氏が明らかにした。小林氏によると日本でデジタルマンモグラフィの遠隔読影システムの運用を始めたのは、5番目か6番目になる。

 構築されたネットワークは、三重県北部地域のヨハナ総合病院、塩川病院、鈴鹿回生病院、遠山病院、上野総合市民病院と三重大学を結ぶもの。各病院によって、撮影装置はGEヘルスケア・ジャパンの「Senographe」、コニカミノルタの「PCM」、富士フイルムメディカルの「FCR」、日立メディコの「LORAD」と異なるが、 GEヘルスケア・ジャパンの電送システムである「Centricity RA600」を介して、大学病院内専用サーバに画像が転送される。得られた画像は東陽テクニカのビューアで読影し、その結果は、6施設で構築したネットワークで管理する登録ファイルに記録される。

 画像の転送は、最もサイズの大きなPCMのデータでも2方向4枚の画像が約5秒でできた。どの撮影装置で撮影したデジタル画像も、読影に問題がない良好な画質のものだったという。

 読影診断料は1件につき300円、システム維持費は1件につき300円と設定されている。大学病院と接続5施設すべてのデジタルマンモグラフィを遠隔読影した場合に予想される年間1万5000件では、大学病院側の必要最小限のコストが賄えないことも判明した。