英AstraZeneca社は10月28日、米食品医薬品局(FDA)とEMEA(欧州医薬品審査庁)に提出していた分子標的薬バンデタニブ(商品名:Zactima)の承認申請を取り下げたと発表した。フェーズ3試験ZODIACの結果を基に、進行非小細胞肺癌(NSCLC)に対する化学療法との併用薬として、今年6月に承認申請を提出していた。

 取り下げの理由は、規制当局から無増悪生存期間(PFS)を含む現在の提出データでは承認には不十分であるとの予備的な返答を得たこと、さらに最新の解析結果で、バンデタニブ100mgと化学療法の併用で全生存期間の改善が示されなかったためとしている。

 バンデタニブは、血管内皮成長因子受容体(VEGFR)チロシンキナーゼ、上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ、RETチロシンキナーゼの阻害活性を有する。フェーズ3試験では、バンデタニブと化学療法の併用は化学療法単独に比べ有意なPFSの延長が示されていた。日本ではNSCLCを対象にフェーズ3試験が進行している。

 同社は、現在進行中の二つの試験(EGFR阻害剤による治療経験のある進行NSCLC患者を対象にバンデタニブ300mg単剤療法を検討するフェーズ3試験ZEPHYRと、進行甲状腺髄様癌を対象にバンデタニブ300mg単剤療法を検討するフェーズ3試験ZETA)に関しては、2009年末から2010年初頭に結果が得られる予定としている。

 なお、バンデタニブのZODIAC試験結果を基にした日本での申請は見送られる。