デスクワーク中心の男性は、身体をよく動かす仕事に就く人よりも、前立腺癌の発症リスクが約3割も高いという、スウェーデンのカロリンスカ研究所のNicola Orsini氏らによる研究結果が、10月27日付けのBritish Journal of Cancer 誌電子版に掲載された。

 この研究は、1998年1月に追跡調査を開始した前向きコホート研究。登録者である 45〜79歳の4万5887人の男性について、30〜50代と研究開始時の身体活動状況から「生涯の身体活動レベル」を算出し、前立腺癌の発症リスクへの影響を分析した。

 2007年12月までに2735人が前立腺癌の診断を受け、2006年12月までに190人が致死的な前立腺癌と診断された。

 解析の結果、生涯の総合的な身体活動レベルが高いほど、前立腺癌のリスクは低いことが分かった。男性を総身体活動レベルで4群に分けて比較したところ、最も高い群は、最も低い群より、前立腺癌のリスクが16%低かった。

 職業上の身体活動が多いことも前立腺癌のリスクを下げるようだ。就業時間の半分だけを座って過ごす男性は、事務職のように大部分を座って過ごす男性に比べてリスクが20%低かった。

 ウオーキングやサイクリングもリスクを下げる。毎日1時間以上のウオーキングかサイクリングをした男性は、40分以下の男性に比べて、前立腺ガンのリスクが14%低かった。毎日30〜120分のウオーキングかサイクリングをした人の中で、ウオーキングかサイクリングの時間が 30分増加するごとに、前立腺癌の総リスクが7%低くなり、腫瘍が前立腺内にとどまる限局性癌のリスクが8%、危険な進行癌のリスクが12%低いという結果に。

 仕事中に椅子に座って過ごす時間をできるだけ減らすか、1日に30分間以上のウオーキングかサイクリングをすることは、前立腺癌の予防に役立つだろうと、この研究者は述べている。