マルチキナーゼ阻害剤で血管新生阻害作用を持つパゾパニブ(製品名:Votrient)が10月19日、米国で腎細胞癌を対象に承認された。パゾパニブが承認されたのは世界で初めて。米国では腎細胞癌を対象に続々と分子標的薬が承認されており、6番目の製剤になる。パゾパニブは、日本では腎細胞癌、卵巣癌、軟部肉腫を対象に、フェーズ3試験が進められている。

 パゾパニブの腎細胞癌治療薬としての承認は、フェーズ3試験で、プラセボ群に比べて腫瘍の増殖または死亡のリスクを54%減少させることを証明したことに基づいている。

 このフェーズ3試験において、パゾパニブ投与群の無増悪生存期間(PFS)中央値は9.2カ月だったのに対して、プラセボ群は4.2カ月だった。未治療群に限るとパゾパニブ投与群のPFS中央値は11.1カ月でプラセボ群は2.8カ月だった。サイトカイン療法を受けたことのある患者では、パゾパニブ投与群のPFSは7.4カ月、プラセボ群は4.2カ月だった。

 パゾパニブ投与患者の20%以上の頻度で発現した副作用は下痢、高血圧、毛髪変色、吐き気、食欲不振、嘔吐だった。2%以上プラセボ群より多く見られたグレード3/4の副作用は、肝機能異常、高血圧、下痢、無力症、腹痛。薬剤関連死が290人の患者のうち1.4%で認められ、2人は肝不全、1人は脳卒中、1人は穿孔だった。